Original Works 『AIR』



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 AIR Short Story







 「いややぁーっ、うちこんなのいややぁーっ!」






 観鈴は最後に幸せな記憶を持って、空にいるもう一人の自分に会いに行った。






 「目ぇ開けてなぁ・・・観鈴、お母ちゃんに笑顔を見せぇ・・・なぁ、観鈴」






 健やかな顔で眠っているような観鈴の体を、晴子は力一杯抱きしめて叫んだ。






 ばさっ。






 無駄だと知りつつも叫ぶ事を止められない晴子の前に、一羽のカラスが舞い降りる。






 『待っていろ』






 「う・・・えっ」






 観鈴の体を抱きしめて泣いていた晴子はその声に俯いていた顔を上げる。






 「誰や?」






 辺りを見回すが自分の目の前にいるのは、そのカラスただ一羽だけだった。






 『待っていろ、すぐに連れて帰って来るから』






 まるでカラスが自分に語りかけている感じに、晴子は目を動かせなかった。






 「おまえ・・・まさか!?」






 『だから待っていろよ、晴子』






 次の瞬間、カラスは助走の後翼を羽ばたかせて青い空をどこまでも昇っていった。






 「ああ、いつまでも待ってるで・・・居候」






 その声を信じて晴子は空を見上げたまま、観鈴の体を抱きしめて砂浜に座り込んだ。






 1000年の長き時間を費やして、今ここに呪縛の解かれる時が来た。






 代々語り継がれてきた物語とその思いを秘めた人形の力が解放される時、奇跡は起こる。






 そしてみんなで幸せになる為に・・・。












 The 1000th Summer Story



 Re−Birth



 Presented by じろ〜






 第零話「プロローグ」













 次回、第一話「出会い」



 どうも、じろ〜です。

 AIRのお話ですがいきなりの連載です。

 ちょっと出だしがシリアスですがほのぼのとした展開を考えています。

 このお話のヒロインは神奈と観鈴ですが個人的には裏葉萌え〜だったりします(^^;

 もう一人の自分に出会った観鈴と神奈は何を思うのか?

 そして1000年の想いが込められた人形の力が解放される。

 次回、お楽しみに♪


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