初日の出 (1999/01/01)


初日の出の思い出。

あれは、小学四年生のころでした。

当時は、大分県武蔵町という大分空港の近くに住んでいました。

 

12月31日、私は除夜の鐘というものを聞いてみたくて

生まれて初めて深夜まで起きていました。眠いのを我慢しながら起きていました。

「さあ、もうすぐ年があける、もうすぐ。」

でも、一向に鐘の音は聞こえません。

さて、さて困った私は父に聞きました。

私:「何で、鐘ならないの?」

父:「お寺はここから遠いから、鐘の音は聞こえない」

結局、NHKの行く年来る年で我慢しました。

 

翌、1月1日朝。前日に、日の出時刻を調べていた私は、

一人で糸原海岸まで自転車で行くことにしていました。

一人で行ったことがなかったので、ちょっと自信はなかったのですが。

しかし、いざ行こうとすると、父が起きてきて、危ないから

つれて行くと言われました。しかも空港へつれていってくれました。

空港事務所につくと、事務所に泊まっていた人たちも起きていました。

大分空港はターミナル部分だけが陸地になり、タキシーウェイ、ランウェイは

海に突き出した半島型になっています。

CABと書かれた黄色の車で、空港内ランウェイ外周道路を走り

R19エンド付近から東の瀬戸内海を望みました。

 

空は限りなく青く快晴。

風はほとんどなく、遠くは四国・佐多岬まで見ることができます。

海上を初漁の小さな漁船がとおりすぎます。

 

そして、いよいよ日の出、

水平線から太陽が顔を覗かせます。

太陽はゆっくりと登ってゆき、周りが一気に明るくなってゆきます。

海の波も輝いています。

私は、初めての初日の出を最高のロケーションで観たのでした。

 

空港事務所までもどる途中、海岸線にはどこからともなく

たくさんの人が集まっているのが見えました。

空港のスポットでは、1番機

レインボーカラーを身にまとった、TDA東亜国内航空の

DC−9 Super80が出発準備を始めていました。


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(C) Ryoukan